ベテラン
トヨタ車体ハンドボール部は、12日の大崎電気戦(29-37)、19日の湧永製薬戦(23-24)の2試合を落とし、現在2勝1分け7敗で6位とプレーオフ出場に向けて1試合も落とせない状況になっています。
埼玉での大崎戦は、僕が大崎を出てから、初めて埼玉で大崎との戦いだったので、仲間や親戚、両親、兄弟、以前ブログでも紹介した新潟の丸山先生一家も応援に駆けつけてくれました。
しかし、試合開始からミスが多発し、点差をつけられてしまい、途中流れが来る場面もあったのですが、主導権は終始大崎に。
なかなか点差を縮めることができず、8点差の敗戦となってしまいました。僕自身も自分の仕事がしっかりと出来ず、悔しい試合でした。
知立での湧永戦は、前半、トヨタ車体の攻撃が効果的に機能しリードを奪いますが、湧永もテンポあるパス回しから「ベテランポスト」の山口さんにボールを集め、必死に食らいつきます。
トヨタ車体はこの攻撃を守れず退場者を連発してしまいリードを広げることができずにいましたが、後半の中盤に速攻などで流れはトヨタ車体に傾き、残り10分でこの日最大の5点リードを奪いました。
しかし、ここから粘る湧永はDFを固め、9分間で6連続得点。残り0秒で、野村選手のノータイムフリースローが決まりますが、「ポイントオーバー」と判断され、1点差の敗退。
この湧永戦では、残り1分で僕に逆転のサイドシュートのチャンスがまわってきたのですが、湧永GK坪根選手にセーブされてしまいます。その直後、残り40秒で、今度は湧永の「ベテラン」小沢さんのミドルが決まり、これが決勝点。勝負所でのベテランの力の差が、試合結果に影響した形となりました。
残り15分過ぎに出場した僕ですが、ベンチでこの日のサイドシュートに対しての湧永GK陣の対応をずっと見ていたので、頭の中で「自分が出て行ったらこう勝負しよう」とうイメージが出来上がっていました。
そのおかげで、イメージどおりのプレーができていたのですが、最後のシュートの前は、「坪根はこうくるだろうから、裏の裏をいこう」とシュートより前にコースを決めてしまっていたのです。
いつもは、GKの状態をみて変化するように心掛けているのですが、勝つことに必死で冷静さを失っていたのだと思います。
最後のシュートチャンスが来て、頭の中で決めていたコースにシュートを打ちにいくとGK坪根は誘い込むように、そして、そのコースを待っていたかのような「1点捕り」。
僕の得意なコースをあえて防ぐことをせず、「裏の裏」(要は表ですが・・・)のつもりだったコースだけを捕りにこられて、完全に僕の負け。
試合を決定づける大事な場面だったので、決めておけば結果は違ったものになっていたかもしれません。
ハンドボールでは、シュートの場面に限らず、DFでもパス1本でも、目に見えないところで様々な駆け引きが常に行われています。
身体能力が高い選手や若い選手などはスピードやパワー、ボディーコントロールなどのフィジカル面にアドバンテージを持っているため、それを自分の長所とし勝負してきます。駆け引きを超越したところでプレーを行える魅力は素晴らしく、見ている人にもわかりやすく伝わるでしょう。
しかし、人間の身体は、およそ25、6歳をピークに身体能力は少しずつ下降していくと言われています。もちろんトレーニングや栄養、メンテナンスによって低下の進度は押さえることはできますが、それでも緩やかに下降してしまうのは摂理です。
選手としてはフィジカル、テクニック、メンタルが少しでも高い次元で融合できるように準備していきますが、チェスにも例えられるハンドボールの場合、経験から得る、「相手との間合い」、「駆け引き」、「相手の動きに対応する理論」なども重要な要素になってくるのです。
チーム最年長となっても身体はまだまだ動くと自負していた僕も「ベテランと呼ばれる選手達の仕事は違うのだな・・・」と最近思うようになってきました。今年は今までとは違い試合途中からの出場が多く、「流れを変える」ことが自分の仕事になりますし・・・。
「疲れの抜け」が年々遅くなっていくのを感じる中で、日本リーグで僕より年上の人達が「ベテラン」らしい活躍をしているのを見ると刺激になりますし、尊敬してしまいます。
大崎電気では岩本真典選手に森本彰宏選手。大同の市原剛次選手。湧永製薬の山口修選手、小沢勝利選手、杉山裕一選手(33歳、市立岐阜商出身)。ホンダのGK四方篤選手。
みんなそれぞれに自分らしさを生かしながらチームに貢献しています。
そんなことを考えながら、見ていた高橋尚子選手(33歳、県立岐阜商出身)の東京国際女子マラソンでの走りとあのインタビュー・・・。
「夢を持つことのすばらしさを伝えたい」
暗闇から這い上がった高橋選手の言葉だけに、響きました。
*お知らせ
このブログにも度々、コメントをしてくださるFM大分のDJ.NAVEさんの番組で12月18日の日本リーグ大分大会の宣伝をしてくださっています。番組の中で、酒巻総監督、野村選手、僕のインタビューが3日間にわたり放送されます。以下のページに詳細が書かれていますので、是非ご覧下さい。
http://blog.livedoor.jp/kenmei2003kn/archives/50105903.html
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コメント
さくらも高橋尚子選手の走り見ていました。
私と10歳も離れているのに、あんなにも力強い走りをみせてくれるなんて、同じ女性としてあこがれてしまいます。
インタビューの言葉も素敵でした。
試合には、ご家族の方も応援にきてくれるんですね^^それが一番心強いです!
私はシュートのコースなんて考えたことがなかったような気がします…。だから、一瞬のうちに駆け引きをしているなんて信じられません!!すごい!
ますます試合を観戦したくなりました^^
投稿: さくら | 2005/11/24 22:38
大勢の観客の中、『自分のイメージ通りに、チームや観客の期待通りにプレーができる』ことはとても大変な事だと思います。でも、それをやって行かなくてはいけないんですよね。みなさんのがんばっていうる姿に、良い刺激を受けます。う〜ん。私もがんばらなきゃ!
今日,大分大会のチケットを購入しました。あと3週間。今からわくわくします。プレーオフ、出場できますように!!
投稿: sayo | 2005/11/25 00:31
大勢の観客の中、『自分のイメージ通りに、チームや観客の期待通りにプレーができる』ことはとても大変な事だと思います。でも、それをやって行かなくてはいけないんですよね。みなさんのがんばっていうる姿に、良い刺激を受けます。う〜ん。私もがんばらなきゃ!
今日,大分大会のチケットを購入しました。あと3週間。今からわくわくします。プレーオフ、出場できますように!!
投稿: sayo | 2005/11/25 00:32
お疲れ様です。NAVEです。いやぁ~今回の記事はホントに読み応えありますね。思わず唸ってしまいました。僕らも番組を作る時、放送卓を触る時、そしてもちろん放送中は、常に「いいイメージ」を持って臨むようにしています。その日のOAが終ったその瞬間から、次の日のOAが始まっていたりしますので…上手く行く事ばかりではありませんが、結果は紙一重というのは、経験値を積むごとになんとなく実感しています。
さて、26日はトヨタ紡績九州戦ですね。暫く厳しいゲームが続いていますが、このゲームをしっかりとって、アゲて行きましょう!! 大分のリスナーも徐々に徐々に(笑)、興味持ってくれてるようです。今日初めてOAで告知も出来ましたので12月の大分大会まで盛り上げていくつもりです。僕もそろそろチケット買いに行きまーす!!
投稿: DJ.NAVE | 2005/11/25 12:00
辻さん、お疲れ様です。
湧永戦、残念でしたね。悔しかったです。
でも両チームの気迫、執念、意地…すごく感じた好ゲーム。感動しました。
中でも、木下さん坪根さんのGK対決は見応えありましたねぇ…辻さん坪根さんの“同級生対決”も…力入りましたよ。
明日は仕事なので応援に行けませんが、いい報告待ってます!
投稿: shin | 2005/11/25 23:36
おつかれさまです
大崎戦、今シーズン車体さんの試合で
一番近い埼玉なのに見に行けませんでした…
負けてしまいましたが
安藤選手、鶴谷選手が多く得点をあげていたのが
嬉しかったです。
湧永戦は結果を見て思わず「ウワ〜ッ」と言ってしまいました。1点差で残念。
埼玉に行けなかったので大分に見に行きます。
12月18日は大分出身のスター野村選手や宮崎選手、隣県のホン熊さんも出ますし、ラジオでも宣伝されているようで、かなり盛り上がりそうですね。
(なんだかチケットが売り切れそうな勢いなので心配になってきました…ホバークラフトに乗るだけなんて…)
辻さんのプレーを見られるのを楽しみにしています!
いつも幅広く様々なお話をされるのを読んで
感心するのと同時に身を正されるような思いがします
少しでも真っ当な人間になれるよう見習いたいです
26日の試合ぜひ勝利の報告聞かせて下さい!!
投稿: kage | 2005/11/26 00:32
紡織戦、お疲れさまでした。ただ観ているだけの私。みなさんの力になれないのが悔しくて,残念です。
つらい事の後にはきっと、良い事があるはず。この苦しい時期を乗り越えて、また、車体らしいプレーが観れますように。
投稿: sayo | 2005/11/29 22:29
紡織戦、お疲れ様でした。
怪我は大丈夫ですか?前半終了後に香川選手らにひかれて辻さんは退場されていきましたが、その後経過はどうででしょうか?
投稿: ani | 2005/11/29 23:38
さくらさん、コメントありがとうございます。
返事が遅くなって、すいません。
高橋選手の走りは、すばらしかったですね。スパートのタイミングも、その後の走りも、彼女のイメージどおり進んだことと思います。
あのインタビューに、勇気をもらった人もたくさんいたでしょう。素晴らしい選手です。
今度、機会があったら是非、試合を見に来てくださいね。また、コメントしてください。
ありがとうございました。
投稿: 辻 昇一 | 2005/12/02 18:12
sayoさん、コメントありがとうございます。
トヨタ車体にとっては、厳しい試合が続きますが、しっかりとした準備をして今後の試合に臨んでいきます。
もう、チケットを買っていただいたようで、ありがとうございます。
大分での試合は、見にきてくれたみなさんが、ハンドボールの魅力を感じるような試合ができるようにやっていきたいと思います。
いつも、コメントありがとうございます。
12月18日、会場でお会いしましょう。
投稿: 辻 昇一 | 2005/12/02 18:17
DJ.NAVEさん、コメントありがとうございました。また、先日はいろいろと気を使っていただきまして、感謝しております。
いやー、ラジオのパーソナリティーって大変な仕事ですね。
僕もラジオが好きで、以前はJ-WAVE「グルーブライン」のピストン西澤さんや桐嶋さん、愛知に来てからはJIP-FMの落合健太郎さん。また、ここ最近気になるのはFM北海道の鈴井貴之さんと大泉洋さんなど好きなパーソナリティーがいますが、今度、是非、DJ.NAVEさんの番組を聴いてみたいですね。
編集よろしくお願いしますね。トリニータ、ヒートデビルズに負けないよう、今週の試合でいい結果を出したいと思います。
それでは、また。
投稿: 辻 昇一 | 2005/12/02 18:29
shinさん、コメントありがとうございました。
また、先日の知立の試合に見に来ていただいてありがとうございます。
shinさんのページにも湧永戦のことが書いてありましたね。ありがとうございます。
なかなか結果が出なくて、厳しい状況ではありますが、前向きにやっていきたいと思いますので、また、応援してやってください。
ありがとうございました。
投稿: 辻 昇一 | 2005/12/02 18:33
kageさん、コメントありがとうございました。返事が遅くなってすいません。
安藤・鶴谷・ゴロウのルーキー3選手は、チームに勢いを与えてくれる仕事をしてくれています。もっとリーグの水に慣れてくれば、さらに活躍してくれることでしょう。
大分まで見にきてくれるんですか?すごく遠いのに・・・。無理は禁物ですよ。もし来られるときは気をつけてきてくださいね。
僕は全然真っ当な人間なんかではないです。紆余曲折してばかりです。見習ってもらうほどのことはなんにもないんです。ホントに。
ただ、ハンドボールのおかげでいろんな経験やいろんな人と出会うことができました。ハンドボールは僕にとっては「学校」みたいなところもあるかもしれません。続けていく中で、いろんなことを教わりましたからね。
26日の試合は、結果は悔しいものでしたが、チームのみんなの気持ちがうれしかった試合でした。
明日はホンダ熊本戦。がんばりますよ。
投稿: 辻 昇一 | 2005/12/02 19:06
aniさん、コメントありがとうございます。
紡織戦では、ああいう結果になってしまいましたが、チームのみんなの気持ちがわかって、うれしかったし、このチームで勝つという気持ちがより強くなった試合でした。
怪我の方は大丈夫です。結構丈夫みたいです。ご心配ありがとうございました。
投稿: 辻 昇一 | 2005/12/02 19:14